4.2.1 Vector

データの配列を格納する型を表す. Vector には何が入っていてもよく 代表的には ObjectRef を要素にもつ Vector< Obj > , 値 (int , float ) を要素にもつ Vector< int > ,Vector< float > などが使われる.

複数の値を組にして用いるので, ConstantLocalization での角度の組の指定や, LocalizeMUSIC の出力である定位結果の組を表すのに用いられる.

以下に,Vector 型の定義を示す. BaseVector  は,HARK  用のメソッドを実装した型である. 下に示すように,Vector 型は STLの vector  型を継承している.

template<class T> class Vector : public BaseVector, public std::vector<T> 

Conversion  カテゴリにある ToVect  ノード は,int ,float などの入力をとり,入力された値を1つだけ要素に持 つ Vector を出力する.

また,ノードのパラメータとして Vector を使いたい時は, パラメータのタイプを Object にし,以下のようにテキストで入力することができる.

例えば,二つの要素 3,4 を持つ int 型の Vector を パラメータに入力したい時は,図4.1に示すように 文字列を入力すればよい. ただし,文字列は初めの文字 $<$ の次に, スペースを開けずに Vector を書く必要があるなどの注意が必要である.

\includegraphics[width=0.6\textwidth ]{fig/types/Vector}
Figure 4.1: Vector の入力例