14.2.2 Windows

Windows で使用可能な録音ネットワークサンプルは,表 14.7 に示すように 2 種類ある.左列に,ネットワークファイルを,右列に処理内容を示している. これらのサンプルを実行するには,コマンドプロンプト batchflow ファイル名 [録音時間] とすればよい.図 14.6 にその実行例を示す.

Table 14.7: 録音ネットワーク一覧.

ネットワークファイル名

処理内容

demoDS_4.n

Kinect を用いた 4ch 録音

demoRASP24_8ch.n

RASP24 を用いた 8ch 録音

> batchflow demoDS_4ch.n 100
Figure 14.6: demoDS_4ch の実行例.

ただし,各サンプルネットワークファイルで使用するノードは全て共通 であり、違いは,AudioStreamFromMic ノードに指定するパラメータだけ であることに注意されたい.各サンプルで設定されている DEVICE パラメータ (DS の場合は kinect, RASP24 の場合は 127,0,0,1など) は,環境によって 変化する.そのため,この DEVICE パラメータは各自で設定を変更する必要 がある.

ネットワークファイルに含まれるノードや,それらの構成は Ubuntu の場合と同じであるため,ここではそれぞれのデバイスを用いる際のパラメータ 設定についてのみ述べる.

14.2.2.1 DS準拠デバイスによる録音

Record/n-files ディレクトリにある demoDS_4ch.n を実行する. 録音が正常に終了すると,一つのファイルに 4ch の音声を録音した rec_all_0.wav というファイルと,各チャンネル毎に一つのファイルに した rec_each_0.wav, rec_each_1.wav というファイルを生成する.

うまく録音できないときはへの対処法も,Ubuntu の場合と同様である.

  1. HARK 以外の録音ソフトで音の再生や録音は可能か確認する.再生や録音 ができない場合は,OS やドライバの設定,オーディオインターフェース が正しく接続/設定されていない可能性がある.そちらを確認する.これ には,例えば audacity やデバイスに付属するサンプルを用いる.

  2. マイクロホンは接続されいるか.プラグが抜けていたり,緩んでいないか 確認し,しっかり接続する.

  3. PC のマイク端子がプラグインパワーに対応しているか確認する. プラグインパワーに対応していない時は,マイクロホンに電源を供給する 必要がある.マイ クロホンに電池を入れるタイプでは電池を入れ,スイッチを入れる.電池 ボックスを接続するタイプでは電池ボックスを接続しスイッチを入れる.

  4. 2 つ以上のオーディオインターフェースを接続している場合は,2 台目以 降のオーディオインターフェースを外してから,録音する.

  5. Kinect を用いる際は,ドライバを事前にインストールしておく必要がある. そのため,録音できない場合には,ドライバがインストールされていない 可能性があるので,確認する.

AudioStreamFromMic のパラメータを表 14.8 に示す. このノードで,録音デバイスを指定する.このデモでは,録音チャネル数を 4 ch にし, DEVICETYPE に DS,DEVICE は Kinect を指定した.

Table 14.8: AudioStreamFromMic のパラメータ表

パラメータ名

設定値

単位

説明

LENGTH

subnet_param 

LENGTH

[pt]

FFT 長

ADVANCE

subnet_param 

ADVANCE

[pt]

シフト長

CHANNEL_COUNT

int 

4

[ch]

録音チャネル数

SAMPLING_RATE

subnet_param 

16000

[Hz]

サンプリング周波数

DEVICETYPE

string 

DS

 

デバイスタイプ

DEVICE

string 

Kinect

 

デバイス名

14.2.2.2 RASP24 による録音

基本的な使い方は Ubuntu とほとんど同じである. Record/n-files ディレクトリにある demoRASP24_8ch.n を実行する. 録音が正常に終了すると,ALSA 準拠デバイスの時と同様に 8ch の音声ファイル rec_all_0.wav と,各チャンネル毎にファイルにした rec_each_0.wav, rec_each_1.wav,...,rec_each_7.wav というファイルが生成される.

うまく録音できないときは,次のチェックをする.

  1. マイクロホンは接続されいるか.プラグが抜けていたり,緩んでい ないか確認し,しっかり接続する.

  2. RASP の IP アドレスにネットワーク接続されているか? ping を使ってネットワーク接続を確認する.

  3. AudioStreamFromMic に RASP の正しい IP アドレスを設定しているか?

AudioStreamFromMic のパラメータも表 14.6 を参考に するとよい.