6.1.2 追加学習

追加学習では, マルチコンディション学習を行って作成した音響モデル, もしくはクリーン音響モデルを種の音響モデルとして用いる. その他については,マルチコンディション学習と基本的に同じである.

例えば,16混合のトライホンモデルを種の音響モデルとして用いるものとする. この場合,まず追加学習用音声データをマルチコンディション学習と同様の手 法で用意する.その後,マルチコンディション学習の混合数増加後の学習と同 様に(HERest を用いる),追加学習用音声データを用いて追加的に学習を行 う.

追加学習によって,もともと別の学習データを用いて学習した音響モデルであっても 追加学習データを使った適応学習によって, 初めから追加学習データを用いて マルチコンディション学習を行った場合に近い性能を得ることができる. 基本的にマルチコンディション学習と同様の手法を用いて適応を行うため, 追加学習用データは大量にあることが望ましい. 大量の学習データがえられない場合,もしくは適応学習にかかる計算時間を短縮 したい場合は,以下のMLLR/MAP適応を用いる.