9.6 音源やロボットが移動する状況で分離したい

Problem

音源やロボットが移動すると、分離に追従性が必要になる。 そのまま使用すると、移動速度によっては分離性能が低下してしまう。 どのように分離性能を保持できるか.

Solution

GHDSS プロパティにある UPDATE_METHOD_TF_CONJ と UPDATE_METHOD_W を 適切に設定することで解決できる.

よくわからない場合は,デフォルト値を使用しておけば良い.

変更する場合は,音源自体(ID)に着目するか,方向(POS)のみに着目するか,の方針を定める必要がある. 特に,音源が移動したり,ロボット本体が移動した時など,分離の追従性が必要 とされる場面で,分離結果が若干変ってくる.

ID に着目する設定にした場合,同じIDが付与されたときに,幾何的拘束や分離行列の値として前ステップの ものを再利用するので,音源が高速に移動するとそれらの値が条件として不適切 で,分離性能が低下してしまう. 逆に,あまり音源が移動しない場合は再利用性により,分離精度が向上し続ける.

POS に着目する設定にした場合は ID の場合と逆になり, 音源が高速で移動する場合に有利といえる. これは,移動間隔が広いと,拘束条件や分離行列の値をデータベースのものを用いたり, 初期化したりするためである.

理想的はこれらを動的に音源毎に適用することである. 詳しくは,GHDSS モジュールの説明を参照されたい.

Discussion

なし.

See Also

GHDSS