6.2.15 LoadSourceLocation

6.2.15.1 ノードの概要

SaveSourceLocation ノードで保存された音源定位結果を読み込むノード.

6.2.15.2 必要なファイル

定位結果を保存したテキストファイル.形式は 参照. このファイルを生成するには,例えば SaveSourceLocation を使うとよい.

6.2.15.3 使用方法

どんなときに使うのか

音源定位した結果を再度使いたいときや, 完全に同じ音源定位結果を用いて複数の音源分離手法を評価するときなどに用いる. ファイル形式が揃えばよいので, 音源定位は別のプログラムで行い, その結果を LoadSourceLocation で渡すことも可能.

典型的な接続例

6.31は, LoadSourceLocation のパラメータ FILENAME で指定した定位結果を読み込んで 表示するネットワークである. 一行ずつファイルを読み込み,ファイルの最後に到達すると終了する. このように,定位した結果を後で使う場合に用いる.

\includegraphics{fig/modules/LoadSourceLocation-2} \includegraphics{fig/modules/LoadSourceLocation}
Figure 6.31: LoadSourceLocation の接続例: 左が MAIN  サブネットワーク,右が Iterator  サブネットワーク.

6.2.15.4 ノードの入出力とプロパティ

入力

無し.

出力

SOURCES

: Vector<ObjectRef> 型. 読み込まれた定位結果を,音源定位ノード(LocalizeMUSIC ,ConstantLocalization など) と同様の形式で出力する.ObjectRef 型が参照するのは, Source 型のデータである.

NOT_EOF

: bool 型. ファイルの終端まで読むと falseになる出力端子なので, Iterator  サブネットワークの終了条件端子に設定するとファイルを 最後まで読ませられる.

パラメータ

Table 6.27: LoadSourceLocation のパラメータ表

パラメータ名

デフォルト値

単位

説明

FILENAME

string 

   

読み込むファイルのファイル名

FILENAME

: string 型. 読み込むファイルのファイル名を設定する.

6.2.15.5 ノードの詳細

ノードが出力する音源定位結果は次の5つのメンバ変数を持ったオブジェクトの Vector である.

  1. パワー: 100.0で固定

  2. ID: ファイルに保存されている,音源のID

  3. 音源位置の$x$座標: 単位球上の,音源方向に対応する直交座標.

  4. 音源位置の$y$座標: 単位球上の,音源方向に対応する直交座標.

  5. 音源位置の$z$座標: 単位球上の,音源方向に対応する直交座標.

エラーメッセージとその原因は以下のとおり

FILENAME is empty

ノードパラメータ FILENAME にファイル名が指定されていない.

Can’t open file name

ファイルのオープンに失敗した.原因は読み込み権限が無い,そのファイルが存 在しないなど.