5.1.2 GHDSS用音源分離伝達関数

音源分離用伝達関数も,音源定位用伝達関数と同様に 音源からマイクロホンアレイまでの伝達関数を表し, GTF サブチャンクを用った HGTF 形式のファイルとして表現する, 音源分離伝達関数ファイルは, GHDSS のプロパティ TF_CONJ が trueの時に, TF_CONJ_FILENAME に指定する. 具体的にどのように使われるかは,GHDSS を参照されたい.

GTF サブチャンクの定義を表 5.1.2 に示す. 多次元配列のメモリの並びは row major (C言語の場合と同じ)である.

Table 5.6: GTF サブチャンクの定義

char[4]

"GTF "

int

チャンクのサイズ,

 

8+12*Ns+4+4*Nf+8*Ns*nmic*Nf [bytes]

short[2]

GTF バージョン(メジャー,マイナー)

int

音源位置数(Ns)

Vector3[Ns]

音源位置の座標[m]

int

周波数ライン数(Nf)

int[Nf]

インデックスから周波数ビンへのマップ

complex<float> [Ns][nmic][Nf]

伝達関数

本ファイルは,インパルス応答形式のファイル,もしくは,マイクロホン位置と音源 位置リストファイルからサポートツールである harktool を使用して作成する. 具体的な作成方法は,7.1 節で述べる.