5 ファイルフォーマット

本節では,HARK  で利用するファイルの種類およびその形式について述べる. HARK  では,ノードの入出力やプロパティ設定で ファイルを指定することができる.表 5.1 に一覧を示す

Table 5.1: ファイル入出力を指定する HARK ノード一覧

ノード名

使用箇所

ファイル種類

ファイル形式

SaveRawPCM 

出力

PCM raw ファイル

PCM バイナリ

LocalizeMUSIC 

プロパティ設定

音源定位伝達関数ファイル

HGTF バイナリ

SaveSourceLocation 

出力

音源定位結果ファイル

定位結果テキスト

LoadSourceLocation 

プロパティ

音源定位結果ファイル

定位結果テキスト

GHDSS 

プロパティ設定

音源分離伝達関数ファイル

HGTF バイナリ

 

プロパティ設定

マイクロホン位置ファイル

HARKテキスト

 

プロパティ設定

定常ノイズ位置ファイル

HARKテキスト

 

プロパティ設定

初期分離行列ファイル

HGTF バイナリ

 

出力

分離行列ファイル

HGTF バイナリ

SaveFeatures 

出力

特徴量ファイル

float バイナリ

SaveHTKFeatures 

出力

特徴量ファイル

HTK 形式

DataLogger 

出力

Map データファイル

Map テキスト

CMSave 

プロパティ

相関行列ファイル

相関行列テキスト

CMLoad 

出力

相関行列ファイル

相関行列テキスト

JuliusMFT 

起動時引数

設定ファイル

jconf テキスト

 

設定ファイル中

音響モデル・音素リスト

julius 形式

 

設定ファイル中

言語モデル・辞書

julius 形式

harktool

harktool

音源位置リストファイル

srcinfテキスト

 

harktool

インパルス応答ファイル

float バイナリ

これらのファイルのうち, Julius 形式については Julius のファイルフォーマットに基本的に準ずる. オリジナルの Julius との違いに関しては JuliusMFT の説明を参照してほしい.

以降では,Julius 形式以外のファイル形式について説明する.なお,実装面 では,HGTF (HARK General Transfer Function) バイナリ形式,HARKテキスト 形式は,HARK  の入出力ライブラリ libharkio で統合的に入出力をサポートして おり,総称して,HARK ファイル形式と呼ぶ.それ以外の srcinf テキスト形式 については,PCM バイナリ,float バイナリ,定位結果テキスト,Map テキスト,相関行列テキスト形式について も,順次 harkio でサポートを行うよう変更していく予定である.